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「建設コンサルって、結局どこが難しいの?」
就活で建設コンサルタントを調べていると、
「日本工営とパシコン、どっちが上?」
「就職偏差値ランキングってどこまで当てになる?」
「学歴フィルターってあるの?」
こんな疑問が出てくると思います。
ネットで検索しても、就職偏差値ランキングは会員登録しないと中身が見えなかったり、サイトによって書いてある数字がバラバラだったりで、結局よくわからないまま終わりがちです。
この記事では、大手12社の採用倍率・採用人数・採用大学・初任給を並べて、就職難易度をS〜Cのランクに整理しました。あわせて、就職偏差値ランキングと初任給ランキングを鵜呑みにしてはいけない理由と、選考で本当に効いているものについても解説します。
建設コンサルタントの就職難易度は?結論から
先に結論をまとめます。
大手各社の採用倍率は2.7〜6.9倍。サービス業界の平均が7.1倍なので、業界全体としてはむしろ入りやすい部類です。
特に建設技術研究所は難関大出身が多く、応募が集中します。一次募集だけで採用が終わり、二次募集が行われない年もあります。
日本工営は高専・専門学校からも採用実績があります。業界最大手がここまで間口を広げているのは、他業界ではあまり見られません。
大手7社のうち6社に小論文・作文・論文試験があります。ただし合否を分けているのは小論文ではありません。
ランク早見表
| ランク | 会社と特徴 |
|---|---|
| S 最難関 | 建設技術研究所/パシフィックコンサルタンツ 難関大出身が多く、定員がすぐ埋まる |
| A 難関 | 日本工営/オリエンタルコンサルタンツ/八千代エンジニヤリング/いであ 選考は重いが、採用数が多く門は広い |
| B 標準 | 国際航業/パスコ/アジア航測/日水コン 測量・空間情報系と水インフラ系 |
| C やや 入りやすい | 応用地質/長大 倍率2.7〜3倍台。穴場になりうる |
※日本工営と建設技術研究所(CTI)は2本立てで解説しています。入社後の年収・立ち位置は 日本工営は勝ち組? / 建設技術研究所はエリート? もあわせてどうぞ。

え、業界平均より倍率低いんですか?もっと狭き門だと思ってました…🤔

そう。知名度がそこまで高くない業界だから、そもそも受ける人が少ないんだよ。知ってる時点で有利だね。
【企業別】建設コンサルタントの就職難易度ランキング

判定は次の4つを組み合わせています。
- 選考難易度の評価(5点満点)
- 採用倍率
- 採用人数(多いほど入りやすい)
- 採用大学の広さ
建設技術研究所(CTI)は、公式に公開されている採用実績校が国公立44校・私立29校・高専12校と非常に幅広く、リストの上では学歴フィルターは見当たりません。
ただし現場の感覚は少し違います。実際に周りを見ると難関大出身が多い。門は広く開いているのに、結果として上位校が集まっている会社です。
そしてもうひとつ、数字に出ない部分がここです。一次募集だけで採用が終わり、二次募集が行われない年があります。「まだ募集しているだろう」と後から動くと、そもそも応募する機会がありません。
これは早く出せば通りやすい、という意味ではありません。応募が集中して早々に枠が埋まるということなので、むしろ競争が激しい証拠です。
パシフィックコンサルタンツは選考難易度4.5と業界最高評価。採用105名と決して少なくないのに難易度評価が高いのは、志望する学生のレベルが高いということです。
日本工営は数字だけ見ればSランクです。選考難易度4.4は業界2位。それでもAに置いたのは、採用予定が技術系174名・事務系14名の計188名程度と業界で圧倒的に多く、しかも高専・専門学校からも採用実績があるからです。
つまり「選考は重いが、門そのものは業界で一番広い」。業界最大手だからと最初から外すのは、もったいない会社です。
オリエンタルコンサルタンツ・八千代エンジニヤリング・いであは倍率が業界内で最も高いグループ。八千代エンジニヤリングは6.9倍で業界トップです。ただし選考難易度の評価は3.5と中位で、「受ける人は多いが、選考自体が極端に厳しいわけではない」という読み方ができます。
国際航業・パスコ・アジア航測は測量や空間情報(航空写真・衛星データ・GISなど、位置情報を扱う技術分野)が主戦場です。土木設計系とは仕事の中身が違うので、「建設コンサル=設計」というイメージで受けると面接でズレます。
日水コンは上下水道に特化した会社です。採用人数が35〜40名と少なめですが、倍率は2.8倍と低め。上下水道系の研究をしているなら、かなり有利に戦えるポジションです。
応用地質の2.7倍は今回調べた中で最も低い数字です。しかも初任給は修士了30万200円と業界トップクラス。知名度で敬遠されている分、狙い目と言えます。
採用人数を並べるとこうなります
就職難易度を決める4つの要素
① 採用人数(一番効く)
建設コンサル大手は年間40〜190名を採用します。採用人数が多い会社ほど、単純に受かる枠が多い。日本工営の188名は業界で突出しています。
② 採用倍率
③ 採用大学と学歴フィルター
| 会社 | 採用大学の傾向 |
|---|---|
| 日本工営 | 旧帝〜地方国立、私立も早慶からMARCH・日大・東海大まで。さらに高専11校以上、専門学校からも採用実績あり。フィルターは実質ない |
| 建設技術研究所 | 公式サイトに採用実績校を全公開。国公立44校・私立29校・高専12校と非常に幅広く、リスト上はフィルターなし。ただし実際は難関大出身が多いのが現場の感覚 |
学歴で最初から諦める必要はありません。ただし会社ごとに傾向は明確に違うので、そこは押さえておくべきです。
④ 専攻との相性(見落とされがち)
建設コンサルは会社ごとに得意分野がはっきり分かれます。
| あなたの専攻 | 相性のいい会社 |
|---|---|
| 上下水道 | 日水コン、NJS |
| 地質・地盤 | 応用地質 |
| 測量・GIS・リモートセンシング | パスコ、アジア航測、国際航業 |
| 道路・橋梁・都市計画 | 日本工営、パシフィックコンサルタンツ、オリエンタルコンサルタンツ |
| 河川・水工 | 建設技術研究所、八千代エンジニヤリング |
専攻が刺されば、格上に見える会社でも十分に戦えます。 逆に専攻が噛み合わないと、難易度が低い会社でも落ちます。
就職偏差値ランキングが当てにならない3つの理由
建設技術研究所を例にすると、あるサイトでは「偏差値78以上のSSランク」、別のサイトでは「偏差値67」。同じ会社です。
就職偏差値は学生の志望度をもとに作られます。つまり「受けたい人が多いか」であって、「選考が厳しいか」ではありません。
この2つは、実際にはっきりズレます。
| 会社 | 採用倍率 受ける人の多さ | 選考難易度 選考の厳しさ |
|---|---|---|
| 八千代エンジニヤリング | 6.9倍 業界最高 | 3.5/5 中位 |
| パシフィックコンサルタンツ | 4.3倍 中位 | 4.5/5 業界最高 |
倍率が業界トップの会社より、倍率が中位の会社のほうが選考難易度は高い。人気と難易度は別物です。志望度ベースの偏差値では、このズレは拾えません。
「志望度・倍率・業界地位を総合的に加味」と書かれていても、その重みづけは示されません。検証できない数字です。
初任給ランキングを鵜呑みにしてはいけない
ここが一番の落とし穴です。
初任給として公開されている金額は、ほとんどの会社が何らかの手当を含んだ金額です。しかも何を含めているかが会社ごとにバラバラ。額面順に並べても比較になりません。
| 会社 /何が含まれているか | 修士了 | 学部卒 |
|---|---|---|
| 応用地質 地域手当込み(東京・神奈川/扶養なし) | 300,200円 | 294,600円 |
| オリエンタルコンサルタンツ 家族手当53,000円込み | 300,000円 | 290,000円 |
| 建設技術研究所 地域加給33,000円込み(首都圏) | 297,500円 | 288,500円 |
| 八千代エンジニヤリング 賃貸住宅手当+首都圏手当12,000円込み | 291,500円 | 279,500円 |
| パシフィックコンサルタンツ 構成の記載なし/10月に一律3,000円増 | 286,000円 | 280,000円 |
| 日水コン 固定残業代20時間分+研鑽手当込み | 285,829円 | 266,629円 |
| 日本工営 基本給のみ(住宅補助1〜2.4万円は別途) | 280,800円 | 269,000円 |
| 国際航業 東京勤務・社宅適用外 | 272,500円 | 260,500円 |
| パスコ 住宅手当込み | 266,000円 | 253,500円 |
| アジア航測 2025年4月実績 | 257,500円 | 247,500円 |
| 長大 2023年4月時点(古い) | 250,700円 | 244,600円 |
📎 出典:各社の新卒募集要項(2026〜2027年卒向け)
応用地質/ オリエンタルコンサルタンツ/ 建設技術研究所/ 八千代エンジニヤリング/ パシフィックコンサルタンツ/ 日水コン/ 日本工営(ID&E)/ 国際航業/ パスコ/ アジア航測/ 長大一番気をつけるべきは「固定残業代込み」
手当の中でも、固定残業代(みなし残業代)だけは意味がまったく違います。
これは「決まった時間分の残業代を、あらかじめ給料に入れておく」という仕組みです。日水コンは金額まで公開しているので、そのまま引きます。
| 日水コンの初任給 | 提示額 | 固定残業代を 引いた額 |
|---|---|---|
| 大学院修士課程修了 固定残業代 35,729円 | 285,829円 | 250,100円 |
| 四年制大学卒 固定残業代 33,329円 | 266,629円 | 233,300円 |
ただし、他社の初任給と横並びで比べるときは話が別です。20時間分の残業代が最初から入っている金額と、入っていない金額を同じ列に並べたら、比較として成立しません。
金額の幅が一番大きいのはオリエンタルコンサルタンツ
表の上では修士了30万円で堂々の2位です。ただしこれは家族手当53,000円を含んだ金額。差し引くとこうなります。
表の上位から最下位クラスまで一気に落ちます。
逆に、損して見えているのが日本工営
日本工営の269,000円(学部卒)は基本給だけの金額です。住宅補助(10,000〜24,000円)は、この上に乗ります。
つまり他社と同じ土俵で並べると、日本工営は実際より低く見えているということです。表の順位をそのまま信じると判断を誤ります。

え、じゃあ初任給ランキングってほぼ意味ないってことですか…?

そのまま並べたやつはね。募集要項の細かい注記まで読む人が勝つよ。
大手7社中6社に小論文がある。ただし勝負は面接

これが建設コンサル選考の特徴です。
| 会社 | 筆記・論文の有無 |
|---|---|
| 日本工営 | Webテスト(TG-WEB)+筆記(論文) |
| 建設技術研究所 | SPI+二次で論文試験 |
| パシフィックコンサルタンツ | 適性検査+小論文 |
| オリエンタルコンサルタンツ | 適性診断+役員面接時に小論文 |
| 八千代エンジニヤリング | 適性検査+作文 |
| 日水コン | 適性検査+小論文 |
| パスコ | 適性検査のみ |
なぜここまで文章を書かせるのか
建設コンサルタントの仕事の実体が「報告書を書くこと」だからです。
調査して、解析して、設計する。その成果はすべて発注者(国や自治体)に提出する報告書という形になります。文章が書けない人は、入社後に苦しみます。だから選考の段階で見ています。
ただし、合否を分けているのは小論文ではない
ここは正直に書きます。
現役に聞いても、「小論文で受かった・落ちた」という手応えはほとんどありません。実際に効いているのは、次の2つです。
- 筆記・Webテストの足切り(ここを通らないと面接に進めない)
- 面接(ここが本番)
小論文は「極端に書けない人を弾くためのもの」と捉えるのが現実的です。満点を狙う必要はありません。
難易度が高い会社=良い会社とは限らない
ここは正直に書きます。
難易度と働きやすさは、まったく別物です。
- Sランクの会社が、残業が少ないわけではありません
- 倍率が高い会社が、年収が高いわけでもありません
- 応用地質は倍率2.7倍と業界最低クラスですが、初任給は修士了30万200円で業界トップクラスです
就活の時点で見るべきなのは「どこが難しいか」ではなく、「自分が何をやりたくて、どこならそれができるか」です。
難易度ランキングは、あくまで併願先を組み立てるための道具として使ってください。年収や働き方で選びたい人は、建設コンサルタントランキングやホワイト企業ランキング20社もあわせて見てみてください。
新卒より中途のほうが入りやすい
意外に思われるかもしれませんが、建設コンサルは新卒より中途採用のほうが入りやすいです。
理由はシンプルで、業界全体が人手不足だから。技術士やRCCM(建設コンサルの代表的な技術者資格)を持っている人、あるいは若手であれば、新卒選考ほどの競争にはなりません。
これは建設コンサルに限った話ではなく、多くの業界で「中途になると難易度はガクッと落ちる」という現象が起きます。ただし条件があります。
会社が今ほしい人材と、自分の経験が噛み合っていること。 ここさえマッチすれば、新卒のときに届かなかった会社でも普通に入れます。逆に噛み合わなければ、経験があっても通りません。
中途採用の実態は大手建設コンサルタントの中途採用の難易度で詳しく書いています。
難易度別・受かるためにやるべきこと

Sランクを狙うなら
- 研究内容を、志望分野と紐づけて説明できるようにする(ここが一番見られます)
- 募集のタイミングを外さない。建設技術研究所のように二次募集が行われない年があるので、一次募集の締切は必ず押さえておく
- インターンに参加する(選考が有利になりやすい)
A〜Bランクを狙うなら
- 専攻との相性で会社を選ぶ。上下水道なら日水コン、地質なら応用地質、測量なら空間情報3社
- 志望分野を具体的に書く。「土木全般に興味があります」では落ちます
全ランク共通
- 最近の災害ニュース・インフラ老朽化の話題を最低限押さえる
- 「なぜゼネコンではなく建設コンサルなのか」を言語化しておく
- 「一緒に働きたい」と思ってもらえるかを意識する。学歴やスペックより、ここが効きます
ES・Webテスト・面接それぞれの通し方は、建設コンサルタントの新卒採用|選考のポイントにまとめています。
まとめ|建設コンサルタントの就職難易度
- 建設コンサル業界の倍率は2.7〜6.9倍。サービス業界平均7.1倍より低く、業界全体としては入りやすい
- 最難関は建設技術研究所とパシコン。特にCTIは二次募集が行われない年があるので、募集時期を外すと応募すらできない
- 採用人数が多い会社は、数字で見るより狙いやすい。日本工営は難易度4.4だが採用188名で門は業界最大
- 学歴はあまり効かない。研究内容・志望度・「一緒に働きたいと思えるか」のほうが大きい
- 就職偏差値ランキングは信用しない。同じ会社の数字がサイトによって11ポイントも違う
- 初任給はほぼ全社が手当込み。特に固定残業代込みの会社は要注意。額面順に並べても意味がない
- 小論文はあるが、勝負は筆記の足切りと面接
- 難易度と働きやすさは別物。ランキングは併願先を組む道具として使う
情報収集だけは早めに始めておくと、選択肢が広がります。
📊 別の切り口のランキングで見る
同じ企業群を、年収・働きやすさ・就職難易度など違う軸で比較しています。







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