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【技術士は転職に必要?】建設コンサル現役が語る「取得を待つのは悪手」な理由

建設コンサルを知る

「技術士を取ってから転職しようと思っている」
「資格がないと、建設コンサルの転職は不利になる?」
「RCCMでもいいのか、技術士じゃないとダメなのか分からない」

そんな悩みを持つ方へ向けて、この記事では技術士が転職でどう効くのかを、現役の大手建設コンサル社員が本音で解説します。

先に結論を言うと、技術士は転職に必須ではありません
そして、資格学校のサイトにはあまり書かれていないことですが、「技術士を取ってから転職活動」という順番は、実は悪手です。

その理由を、データと現場の実感の両方から説明していきます。

結論:技術士は「必須」ではない。ただし取得を待つのは悪手

まず全体の結論を整理します。

技術士は転職の入場券ではない。資格なしで転職できるケースは普通にある
ただし、あると選択肢と年収の上限が広がるのは事実
一番やってはいけないのは、「資格を取ってから転職活動しよう」と数年待つこと

なぜ「待つ」がダメなのか。それを理解するために、まず技術士がなぜ評価されるのかの仕組みから見ていきましょう。

技術士が転職で評価される本当の理由

技術士(ぎじゅつし)は、科学技術分野の国家資格で、建設コンサル業界では代表的な資格です。

でも、転職市場で技術士が評価される理由は「すごい資格だから」ではありません。もっと現実的な仕組みがあります。

会社が「仕事を取る」ために有資格者が必要

建設コンサルの仕事の多くは、国や自治体から発注される公共事業です。
この設計業務では、管理技術者(業務全体を管理する責任者)や照査技術者(成果物をチェックする技術者)を置くルールになっていて、この役割に就くには原則として技術士やRCCMなどの資格が必要です。

つまり、こういう構造です。

1有資格者がいないと、会社は業務を受注できない
2有資格者が増えるほど、会社は多くの仕事を取りに行ける
3だから会社は、有資格者を「受注力」として欲しがる

技術士が転職で有利になるのは、「本人の実力の証明」というより、「会社の売上に直結する存在だから」。この構造を知っておくと、この後の「資格が効く会社・効かない会社」の話が理解しやすくなります。

大手ほど「技術士だらけ」という現実

実際、大手の技術士保有率はかなり高いです。

CTI
≈100%
八千代エンジニヤリング
≈95%
応用地質
≈90%
日本工営
≈86%
NJS
62%
オリコン
54%
日水コン
≈50%
パシコン
≈43%
長大
33%
アジア航測
≈15%

※各社公式サイト等の公開情報より算出(技術士数÷従業員数)。詳細は建設コンサルタントランキングの技術士保有率セクションへ。

上位の会社ほど「持っていて当たり前」の文化に近づきます。ただし、これは「資格がないと入れない」という意味ではありません。入ってから取る人が大半です。

合格データを見ると「待てない」理由が分かる

ここからが本題です。「取ってから転職」プランの現実を、データで見てみましょう。

9.8%
技術士二次試験・建設部門の合格率(令和6年度:受験13,328人・合格1,303人)
42.8歳
二次試験合格者の平均年齢(全部門)
217人
建設部門の20代合格者。全合格者の2割未満

※日本技術士会の統計より。数値は年度により変動します。

注目してほしいのは平均年齢42.8歳という数字です。

技術士二次試験は、受験に実務経験が必要なうえ、合格率は約10%。一発合格は少数派で、複数回受験が普通の世界です。その結果、合格者の中心は30代後半〜40代になります。

つまり「技術士を取ってから満を持して転職」というプランは、平均的には「40歳前後でようやく転職活動を始める」プランになりがちだということです。

サルパイセン
サルパイセン

「取ってから」にこだわると、動き出しが40代になりがち。もったいないよね〜

コンつぁん
コンつぁん

若さも立派な武器ですからね〜🤘

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資格の効き方は「行き先」で変わる

もう1つ大事なのは、技術士の価値は行き先によって全然違うということです。

行き先資格の効き方
地方の建設コンサルRCCMが効きやすい。技術士なら尚強い
大手の建設コンサル技術士・RCCMともに評価される
他業界(コンサルファーム等)資格はほぼ不問。若さ・地頭・経験が武器
👷 現役の視点

RCCMは特に地方で効きやすい資格です。大手でも評価はされます。「技術士じゃないと意味がない」ということはありません。

だからこそ、資格の勉強を始める前に考えるべきはこの順番です。

「自分はどの道に行きたいのか」→「その道で資格は求められているのか」

自分の道と、相手(転職先)の需要のマッチを早めに把握する。資格取得は、そのあとの手段の話です。

RCCMという選択肢

RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)は、建設コンサルタンツ協会が認定する資格で、技術士と同じく管理技術者・照査技術者になれるのが最大のポイントです。

技術士RCCM
資格の種類国家資格民間資格(建コン協会)
必要な実務経験経路により4〜7年程度大卒で7年以上
合格率建設部門 約10%25〜40%前後
管理・照査技術者なれるなれる(該当部門)
評価される場面全国区・大手で強い地方で効きやすい。大手でも評価される

「技術士は難しすぎて何年かかるか分からない…」という人にとって、RCCMは現実的なもう1つのルートです。多くの会社で資格手当の対象にもなっています。

なぜ「取ってから転職」が悪手なのか

ここまでの材料を組み合わせると、「取ってから転職」の何が問題なのかが見えてきます。

理由1:ポテンシャル採用の窓が閉じていく

転職市場にはポテンシャル採用(実績よりも将来性を評価する採用)という枠があります。主戦場は20代〜30代前半です。

  • 建設コンサル内の転職でも、若いほどポテンシャル枠で受けられる会社が増えます
  • 資格取得を待って数年過ごすと、この窓は着実に狭くなっていきます
👷 現役の視点

建設コンサル同士の転職でも、早く動く方がポテンシャル採用の対象になりやすく、受けられる会社が増えてチャンスが広がります。「資格を取ってから」と待つのは、選べる会社を自分で減らしていく行為でもあります。

理由2:「他業界ルート」の扉が閉じる

建設コンサルの経験者には、実は業界の外に出る道もあります。代表例がコンサルファーム(総合コンサル・シンクタンク等)への転職です。

ここで重要なのは、コンサルファームは技術士を求めていないということ。評価されるのは若さ・地頭・論理的思考力・プロジェクト経験です。

20代〜30代前半:未経験からファームに入れる可能性が十分ある
技術士取得を待って30代後半:この扉はほぼ閉じる

つまり資格取得を待つことは、「資格が要らない世界へのキャリアアップの可能性」を自分から手放すことでもあるんです。

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理由3:「今の市場価値」は資格がなくても確認できる

「でも資格がないと相手にされないのでは…」という不安は、実際に求人を見れば解消できます。

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現役の視点:じゃあ、どう動くのが正解か

筆者(現役大手建設コンサル社員)の考えをまとめると、この順番です。

1先に「行きたい道」を決める(地方で腰を据える?大手で年収を上げる?業界の外に出る?)
2その道で資格が効くかを確認する(求人票・エージェントへの相談で分かります)
3資格が必要な道でも、取得と転職活動は並行する。「取れてから動く」ではなく「動きながら取る」
4転職後に取得しても遅くない。むしろ資格取得支援が手厚い会社に移ってから取るのも賢い戦略

状況別・動き方マトリクス

20代・資格なし
一番動ける時期。ポテンシャル採用の主戦場で、業界内・業界外どちらの道も開いている。行き先の選択肢が最大
30代前半・資格なし
まだ十分動ける。転職活動と資格勉強を並行。ファームの窓もまだ開いている
30代後半以降・資格なし
RCCMの取得を軸に。実務経験の深さで勝負。通る求人があるかエージェントで確認を
技術士 or RCCMあり
転職市場では強い。年収交渉の材料になる。保有率が高い会社ほど「持っていて当たり前」で埋もれる点だけ考慮
サルパイセン
サルパイセン

まず「どこに行きたいか」を決める。資格はそのあとの手段だよ

コンつぁん
コンつぁん

順番、大事ですね〜

まとめ

技術士は転職に必須ではない。ただし選択肢と年収の上限を広げる資格
評価される理由は「会社の受注力への貢献」という構造
合格者の平均年齢は42.8歳。「取ってから転職」は平均的には40代スタートのプラン
資格の効き方は行き先次第:地方=RCCM/大手=技術士・RCCM/他業界=不問
正解は:行き先を決める → 資格の要不要を確認 → 転職活動と取得を並行

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📋 調査方法・免責事項
・合格率・平均年齢等は日本技術士会の公開統計(令和6年度)に基づきます。数値は年度により変動します。
・技術士保有率は各社公式サイト等の公開情報から算出した概算値です。
・管理技術者・照査技術者の資格要件は発注機関・業務内容により異なる場合があります。
・記事内の見解は筆者個人の経験に基づくものであり、転職の成果を保証するものではありません。

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