「建設コンサルタントってどんな業種?仕事内容は?」
「ゼネコンと違う?」
「働き方や年収は?」
こう思ってる方は多いと思います。
建設コンサルの業界や実際のしごと内容、年収について、
大手建設コンサル現役社員という立場で、解説していきます。
これから就職活動をする人、転職活動をする人にとって
少しでも参考になればと思います。
建設コンサルタントの業種・仕事内容は?ゼネコンとの違いも
社会資本(インフラ)を建設するときの流れは以下のとおりです。
- 調査
- 計画・設計
- 施工
ざっくりこんな流れになります。
建設コンサルタントは、行政のパートナーとしてこれらを担います。
戦国時代でいうと軍師みたいな感じでしょうか。
具体例として”橋”をつくる過程で、建設コンサルタントの役割を説明します。
①調査 例)橋の建設
対象となる周辺の地形・地質や環境、交通量等、様々なことを調査します。
また同時に以下についても検討します。
- そこに橋を建てられるのか?
- 橋を建設することで、どのような効果があるのか?
- どのあたりなら建てられるか?
②計画・設計 例)橋の建設
調査に基づいて、詳細を詰めていくフェーズです。
- 橋をつくるのにベストな位置は?(調査時より詳細に)
- 最適な橋の形式は?
- 橋の詳細な設計をし、図面を作成
- 橋の施工手順は?
③施工(ゼネコンとの違い)
橋を施工するための計画・管理(施工監理)はゼネコンが行いますが、
施工するときにも建設コンサルは関わる部分があります。
建設コンサルは①②を担い、ゼネコンに③の施工をパスする構造にあります。
そのため、実際に施工するために、微調整を行う必要があります。
建設コンサルが検討したときと、実際の現場とで都合がつかなかったりすることもあります。
そのときは、設計や施工計画を修正し、再びゼネコンに共有します。
■建設コンサル:調査・計画・設計(頭脳役)
■ゼネコン:施工・現場管理(実行役)
■発注者:行政(国・自治体)
建設コンサルタントの部門・分野は?
国土交通省の建設コンサルタント登録部門は21部門です。
1)河川、砂防及び海岸・海洋部門
2)港湾及び空港部門
3)電力土木部門
4)道路部門
5)鉄道部門
6)上水道及び工業用水道部門
7)下水道部門
8)農業土木部門
9)森林土木部門
10)水産土木部門
11)廃棄物部門
12)造園部門
13)都市計画及び地方計画部門
14)地質部門
15)土質及び基礎部門
16)鋼構造及びコンクリート部門
17)トンネル部門
18)施工計画、施工設備及び積算部門
19)建設環境部門
20)機械部門
21)電気電子部門
※「建設コンサルタント登録制度について(国土交通省中部地方整備局)」より引用
多いですね…把握しきれません😂
あまり理解しなくても大丈夫です。
この21部門も大きなくくりでしかありません。
例えば、「1)河川、砂防及び海岸・海洋部門」では、
河川と言っても、計画と設計で部署が別れている会社もあります。
水工(維持管理)や、ダムといった部署がある場合もこの部門に含まれています。
このあたりの、部門と部署の切り分けは会社にもよりますが、
”分野”は部門をもっと切り分けたものになります。
参考までに大手2者の組織図のリンクを貼っておきます。
▶日本工営株式会社の組織図(ID&Eホールディングス 日本工営株式会社HP)
▶建設技術研究所の組織図(株式会社建設技術研究所HP)
建設コンサルタントにはどんな会社がある?
「建設コンサルタント ランキング」を参考にする
建設コンサルタントの「業務額ランキング」を参考にしていただければ、
建設コンサルにはどういう会社があり、大手の会社がどこか分かります。
また部門別ランキングを見ることで、
どこの会社が何が得意なのかのイメージが湧きます。
建設コンサルタントの「業務額ランキング」は、
下記のサイトを参考にするといいと思います。
▶建設コンサルタント「コンサル業務額上位30社」ランキング(総合資格navi)
このランキングを参考するにあたって、
業界内の会社の実態が掴めるためのポイントをまとめます。
■業務額ランキングのポイント
■部門別ランキングのポイント
ランキングを単純に順番だけ見ること以外にも、
色々な情報が手に入ります。
例えば、この「業務額ランキング」では
3位と4位の間には、コンサル業務額や総売上額に、
他とは違う大きな差があります。
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建設コンサルタントで現在”大手”と言われているのは
この3社(日本工営、建設技術研究所、パシフィックコンサルタンツ)になります。
部門別ランキングでは、会社の得意な分野が分かります。
自分が興味のある分野と照らし合わせるといいと思います。
また、多部門で上位に連なっている会社があります。
大手3社を初めとする、総合建設コンサルタントと呼ばれる会社です。
▶建設コンサルタント20社の口コミ比較はこちら
【建設コンサル・ホワイト企業】現役がランキング20社を比較!
建設コンサルタント業界の現状は?
人手不足問題
建設コンサルタント業界として、抱えている課題があります。
それは、人手不足です。
土木は昔ながらの、工事現場のイメージが強く、
敬遠されてきた経緯があります。
また、理系進学する割合も文系より少ないこともあります。
しかし、この人手不足により
人材確保競争が激化することが見込まれます。
実際に各社、働き方や福利厚生、待遇などが大きく改善されています。
繁忙期の残業が多い
建設コンサルの繁忙期は非常に忙しく、残業が多いです。
土曜日に勤務することもあります。
繁忙期は主に年度末に差し掛かる2〜3月ですが、
最近は1年を通して分散されつつもあります。
残業が多いときは労基を気にするほどです。
働き方改革の影響を受け、残業量は減っている印象ですが、
依然として残業量は多いです。
▶建設コンサルタントの働き方・残業についてはこちら
【建設コンサルの働き方/残業のリアル】現役が1年の流れと繁忙期を解説
建設コンサルタントの年収は?
ネット情報や年収ランキングの注意点
建設コンサルタント業界の平均年収は、
500万円前後とよくネットで見かけます。
また”建設コンサルタント平均年収ランキング”というものも見かけますが、
あまり実態と一致していないです。
これらは転職クチコミサイトなどがまとめたデータを参考としています。
契約社員や派遣社員など、
社員以外の属性が混在しています。
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ネットの年収情報には、筆者の実態と大きな差があり、あまり参考にならないことも多いです。
建設コンサルの年収イメージ
中堅〜大手の情報ではありますが、
新卒で基本給で年収約500万円前後と思ってもらえばいいと思います。
1〜2年目で残業代が入ると、600〜700万円と増えてきます。
大手や、地方の優良企業であれば、
40歳ごろに年収1000万円となる会社も多いことが分かっています。
▶ 建設コンサルの年収情報のリアルについてはこちら
ネットの建設コンサル年収ランキングに違和感!現役大手社員が実態を徹底解説
筆者の仕事や実体験
仕事内容や働き方について、
筆者の日常を紹介します。
あまり多くを語ると身バレしそうなので、
概要になってしましますが😂
建設コンサルタントのイメージを持っていただければ嬉しいです。
筆者の仕事内容
筆者は主に、設計を担当しています。
設計と聞くと、図面を描くイメージがあると思います。
主にAutoCADというソフトを使って図面を描きますが、
図面を描くには、なぜその構造にするのか、が重要になります。
図面が出来上がるまでの過程には、
設計計算による安全性の確認、
周辺状況や関連施設との関係、
発注者の要望(ニーズ)、等
様々な条件を満たす必要があります。
発注者のニーズ(打ち合わせで確認)を満たし、
安全な設計となるように計算や解析を行っています。
できあがった図面は、将来施工に使われるものになります。
図面は、施工にお金がいくらかかるか、が分かるもの
である必要があります。
図面から材料や部材がどのくらい必要なのかを計算(数量計算)します。
図面と数量はセットで成果物となります。
また、その根拠をまとめた説明書が、報告書となります。
筆者は毎日、そういった作業を繰り返しては修正しています。
筆者の働き方
建設コンサルタントはIT業界に働き方が近いと思っています。
現場はもちろん大切ですが、机上検討がメインです。
筆者の会社は、
基本的に”やることをやっていればいい”というスタンスです。
そのため、
フレックスタイムや在宅勤務を利用したり、
比較的自由に働いています。
フレックスタイムは、10時までに出社すれば良いので、
睡眠時間の確保や、通勤ラッシュを避けることができます。
在宅勤務は、少し休憩時間に家のことをしたいときや、
家族との時間を取りたいときにも有効です。
他にも、時間休を利用して、途中で通院したり用事を済ませたり、
柔軟な働き方ができています。
給与の実態
新卒の基本給で年収500万円くらい、と上述しました。
筆者も同様でした。
しかし、3年目以降残業が増えたこともありますが、
年収が750万円でした。
20代で700万円以上もらえる業界も、多くはないです。
それ以降は大きく上がることはありませんが、
毎年昇給しており、
10年目前後にして、年収800万円を超える年もあります。
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建設コンサルの多くは、一定の役職までは年功序列で昇給します。
高い技術が身につく
建設コンサルタントは高い技術力をもった業界でもあります。
筆者自身も転職活動を経験し、
建設コンサル経験者の市場価値の高さを実感しました。
それは、転職の際に潰しが効くとも言えます。
転職サイトに登録すると、
各社からの直接オファーもいただきました。
それは、同業以外にも
ゼネコンや電力、土木プラント関係からでした。
このことからも、
建設コンサルタントは、あまり知られていませんが、
後々転職のし易い職業でもあります。
▶建設コンサルからの転職先をこちらの記事で整理しました。
【建設コンサルからの最適な転職先】「辞めたい」理由ごとに整理してみた
また、高い技術力が必要な業種であるからこそ
AIなどの先進技術に仕事がとられることはありません。
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建設コンサルタントは今後もなくならない”安定職”です
▶建設コンサルの将来性についてはこちら
【建設コンサルタントはAIでなくなる?】現役大手社員が将来性を徹底解説
まとめ
本記事では、建設コンサルタントという業界や仕事について解説しました。
この業界に興味ある方の参考になれば嬉しいです。
もっと各項目について詳しく知りたい人は、
以下の記事についても参考にしてみてください。
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